井穴刺絡療法(せいけつしらく)
井穴刺絡について
(医学博士)浅見鉄男先生がご自分の肩こりを井穴刺絡法で貞効のあることが判り、
40年間の臨床研究成果を「21世紀の医学」として世に出され、基礎編、臨床編、理論編と詳しく書かれた本です。
井穴刺絡は手足の爪の角より1~2mmはなれた部位のツボを針を刺し点状出血させる療法で、
病症を自律神経異常亢進だと考え、病症に適した井穴(せいけつ)(手足の爪の際のツボ)を求めて刺絡(しらく)(針を刺すこと)することです。
手足の末端にあるツボの場所は血流が滞りやすい所で、そこのツボを施術することで血流が良くないます。
季節の変わり目や雨降り前になると体調が変るという症状は自律神経の乱れることがあり、
井穴刺絡で自律神経の乱れを整えることができます。
刺絡で点状出血を、約30~40滴位行うことにより自律神経(交感神経と副交感神経があり意思とは無関係の神経)の異常亢進を抑制し、病症を治す施術です。
この療法は治療器具が少なく針(私はメヂセーフファインタッチを使用)と綿花と無水アルコールがあれば手軽さと安価で揃えることが出来ます、
腰痛や肩こり、膝痛、アトピーや喘息、リウマチ、頭痛、生理痛など内科、外科、婦人科、耳鼻科、皮膚科などに施術効果が施術直後から実感出来ることがあります。
誰がやっても同じ施術効果で、針をツボに中てボタンを押すだけで簡単です。
施術に使う器具
注射針(ファインタッチを使用)
無水エタノール
消毒綿、消毒綿を入れる容器
無水エタノール・消毒綿を入れた容器・ファインタッチのセット
刺針の仕方
井穴へ刺針
点状出血
施術箇所をもんだり、鎮痛行為をしなくてもよい。
①針を刺す箇所を消毒綿で拭
②井穴に対し針を垂直に刺す、その時の注意は、針を皮膚に軽く触れさせ、それから刺すこと。
③深さは1~2㎜位で良い、真皮層の血を出すこと。
④刺針すると点状出血あり、此の時の注意は、余分の消毒液をしぼりとった消毒綿を用いて血を軽く拭き取る。
⑤爪と瀉血の周囲を指で圧迫を加えると井穴から少量出血する。
⑥指をゆるめて井穴の出血を消毒綿で拭き取る。
⑦次に再び指で圧迫、出血、指をゆるめて血をふきとる。之を繰り返す。
⑧拭き取る時は圧迫しながらふきとったり、しごいたりしないこと。
⑨出た血液のみをふきとること。
採血量(滴数)
筋肉痛・関節痛・・・30~40滴
刺絡血の状態
①刺針して出る血液の色は鮮紅色、濃赤色、赤紫色等あり、刺絡の終る頃にはほとんどが鮮紅色となる。
(20滴位から鮮紅色になる)此の時点で反応が出てくる。その反応を目安に中止することもある。
②刺針による血液の出方初めから多量に出ることもあるが殆ど場合少量しか出ない。
圧迫をくり返し行うと次第に出方がよくなる。出方が良くなると鮮紅色になる。
ゆっくり出血させることが大切。
③血液の性状と病症の関係
病的の井穴からは出血しにくいこともあり、逆に出血し易いこともある。症状の強いときは
一般に色の濃い場合が多い、施術をつづけると血液の色が鮮紅色、濃さが薄くなる。これは施術
効果が現れてきた証拠と言える。
④刺絡の後始末
終わったら新しい消毒綿にて軽く而もきれいにふきとる。
圧迫してふいてはならない。再び出血するから。絆創膏の必要はない。化膿したりは一例もない。
治療効果の発現と出血滴数の関係1回、2回と出血させながら患者に病症の変化を聞いて行くと、何回目かに「あ~楽になりました。
痛みがとれました」と言う。個人差、病症の軽重により多少差はあるが、大体20滴前後になると楽になる。
もし施術効果、反応が出なければ30~40滴で止めること。又は他の部位の井穴刺絡を行う。
施術回数は